新聞・雑誌記事他(おもに単発記事) (2013)

「安部首相」「取鳥県」… 間違えやすい人名・地名

ことばオンライン
日本経済新聞2013年12月11日.(2013)

言葉の誤用に「怒り心頭」?

池上彰のそこからですか!? 連載136
週刊文集,2013年10月10日,50-51.(2013)

慣用表現の誤答目立つ 文化庁調査

噴飯もの→腹立たしくて仕方ない× 流れに棹さす→勢い失わせるような行為×
日本経済新聞,2013年9月25日,朝刊,42.(2013)

日本語の力をそぐ「美しくない」言葉たち

特別寄稿東大大学院教授 ロバート・キャンベル
日本経済新聞,2013年8月30日号,夕刊.(2013)

世界を平和にする言語 津田幸男

新潮45,2013年9月号.(2013)

書籍・のようなもの 田中貴子

プロムナード
日本経済新聞,2013年8月23日 夕刊,7.(2013)

経済栄えて文化滅ぶ 浅田次郎

新潮45,2013年9月号.(2013)
(*)出版における「校閲」の機能,あるいは「校閲者」の重要性の指摘は痛いほどよく分かる.また,自著を電子書籍化することへのこだわりも理解できなくもない.さらに,図書館の現状やそれがはたす社会的役割への指摘もよくわかる.書籍電子化について,文芸作家としての思いもあるだろうが,いわゆる自炊による電子化に対する意見はいささか受け入れがたい.要するに,自分がどういう分野で活動しているのか,他者はどうなのかへの配慮が感じられないのである.文芸書・文学書の電子化や自炊処理は確かに慎重に対応すべきだし,主張のとおりかもしれない.しかし,たとえば学術・研究などの分野では(とくに,理工系では),大量の学術書を抱え込んだり論文などを多読せねばならない(実際,多くの科学論文は,研究者であればほとんどダウンロードして読むことができる).こうした中で,部分的にあるいは個人使用の範囲で,自炊作業を引き受けてくれる業者があることは,助かることなのである(もちろん,不正行為は許されない).浅田氏は,「欲しいなら自分で自炊を行えば良い」と突き放しているが,その作業量を考えたことはあるのだろうか.それに,学術書などは,自著を電子化して残したいという人もあるだろう.
つまりは,“時と場合による”のであり,また“倫理観”の問題でもある.何がなんでも自炊による電子化は否定,という姿勢はどうなのだろうか.柔軟に考えるべきではないか.とくに,こうした大物作家の発言は影響が大きいので,発言は慎重であってほしい.

小学英語「指導力が課題」54%

日本経済新聞,2013年7月29日号,朝刊.(2013)

「1秒間に訳4語」世界9000人が翻訳 ゲンゴの挑戦

日本経済新聞,2013年7月26日.(2013)

暖簾にひじ鉄(596) 内舘放子

高齢者をどう呼ぶ?
週刊朝日,2013年08月09日号,46-47.(2012)

日本語を世界へ 専門家の派遣拡充

SNS使い講座 外務省、文化を普及
日本経済新聞,2013年7月29日号,夕刊.(2013)

日本人の名前と数字 森田真生

心が躍る数学時間(21)
週刊朝日,2013年8月2日号,52.(2013)

小学生に教えるべきは英語でなくて日本語 奥山篤信

総力大特集 取り戻すべき日本
WiLL,2013年9月号,80-85.(2013)
(*)この種の主張に全面的に賛成というわけではないが、ある部分はそうだと思う。最近の大学生などをみていると、とにかく正確な日本語を話したり、書いたりできない。演習の提出のレポートをみても、問題に対する回答にはなっておらず、何がいいたいのか、分からぬことも多い。小さいときから、日本語(国語ではない)の使い方の教育を徹底しないからでは…。そういう中で、小学生から英語のレッスンがあるようだが、大丈夫なのか?

数字との相性がすばらしい日本語 森田真生

心が躍る数学時間(19)
週刊朝日,2013年7月19日号,53.(2013)

外国語「使われすぎ」,巧みな言い換え難しく

サーベイ
日本経済新聞,2013年7月22日 朝刊,13.(2013)

酒の話から翻訳の話へ 金原瑞人

プロムナード
日本経済新聞,2013年5月30日 夕刊,7.(2013)

接客今昔 角田光代

日本経済新聞,2013年5月26日 朝刊,36.(2013)
(*)最近、よく指摘される敬語や日本語の使い方が奇妙だという声があること。接客における「敬語」や「応対語」における、言葉の使われ方について触れたエッセイ。

まずネットで人気、紙の本へ 電子書籍、登竜門に 作家、宣伝に利点 出版社、「発掘」楽に 瀬崎久見子

プロムナード
日本経済新聞,2013年5月18日 朝刊,40.(2013)

大特集「現代の名文」入門

文藝春秋2013年6月号(2013)
(*)この号,これの特集ということで,以下の記事ほかがある.
  • 日本文学の豊穣な言葉,贅沢な時間 ドナルド・キーン/徳岡 孝夫 (281-288)
  • 次男の自殺で苦しんだときに司馬遼太郎さんがくれた救いの手紙 柳田 邦男 (289-295)
  • 嫌いな日本語、気になる敬語 林 真理子 (296-301)
  • 実例で学ぶ現代名文事典 福田 和也 (302-309)
  • 自分史で「書く力」を鍛える 保阪 正康 (310-316)
  • 名経営者 人を奮い立たせる言葉 鹿島 茂 (317-323)
  • 名文を磨くにはまず「語感」から 中村 明 (324-331)

<対談>日本語はこんなに面白い 清水義範・金水敏

「図書」,2013年5月号,2-11.(2013)
(*)この対談,要するに「そうだったんだ!日本語」というシリーズの編著者等の紹介対談記事,ではあるのだが,なかなか面白い.「タメ/タメ口はもはや学術用語となっている」「村社会で作られてきた日本語」「マニュアル敬語もまんざら悪くない,教育効果があるかも」「日本人はスピーチが下手,小中の教育にも疑問あり」…といったこと,おもしろ対談.それにしても,この種の日本語関連本がやたら多い(内容は学術的というのではない).それにそう廉価でもなく,個人でシリーズで揃えるなどは腰がひける.

電子書籍を書店で販売「偶然の出合い」促す

活字の海で
日本経済新聞(2013)

キンドル生活事始 荻原魚雷

活字に溺れる者
本の雑誌,2013年4月号.(2013)
(*)電子書籍端末,Kindleの購入で,読書環境がどう影響をうけるか,の実体験記事.「紙か電子か」ではなく「何を紙で読み,何を電子で読むか」となるだろうとあるが,なんとはなく,そうなってゆくのだろうかという実感あり.

横書き小説の意味 なだいなだ

「人間,とりあえず主義」欄
ちくま,2013年5月号.(2013)
(*)第148回芥川賞受賞作「abさんご」への,まともな疑問提起.この小説,受賞者が高齢であったことだけでなく,文体が横書きで,しかもやたら「かな表記」が多いことでにわかに話題を集めた.この表現形式ほかへのやや辛辣な(まともな?)批評記事.つまり「なぜ横書きなのか」,(この内容で)「そうする必要性がどこにあるのか」,「これを前衛的というのか」,それに選考委員の戸惑いはなぜか,…とひどく“当たり前,まとも”な疑問を投げかけている.文藝春秋誌が手元にあるので,なんとなく読んではみたが,この内容を表現するのになぜ「かな」を用いるのかは,やはりよく理解できなかった.選評委員諸氏のようなすぐれた感性(?)がないせいか.ただ,山田詠美氏の選評にはなんとはなく納得.芥川賞がひどく遠くにあるように見えてきた.こういう作品を持ち上げるような傾向,普通の感覚からは距離が遠いようにも見えるがどうであろうか(蓮實重彦氏が激賞というのも気になる).前の選考委員,とくに石原慎太郎あたりがみたら何と言っただろう,とふと思う.

アメリカで短編大ブーム! 青山南

本の雑誌
連載182,91-92.(2013)
(*)「ニューヨークタイムズ」の記事紹介ほか.アメリカで,いわゆる“短編”小説が復活してきたという話題.この理由として,インターネットと電子書籍端末の普及があるということらしい.短編は電子書籍端末のスクリーンに相性がよいとの理由らしい.では日本ではどうかというと,文芸本はたいていは縦書きであるし,「ルビ」などという独自の記法もある.短編であるからといって,米国のように,…とはにわかにはならないのではないだろうか.

「ビリオメディア」の試み 駒木明義

朝日新聞社連載
ジャーナリズム,2013年4月号,5-11.(2013)
(*)この記事は,下の「ネット世論を可視化せよ」「ネット情報の複雑な関係を明らかにする可視化ツール」に内容が関連する.

電子書籍先行の試み ヒット受け紙の本も 瀬崎久見子

活字の海で
日本経済新聞,2013年3月10日(プラスワン),21.(2013)

敬語を適切に使う上田真緒

日本経済新聞,2013年2月9日(プラスワン),5.(2013)

ネット世論を可視化せよ 濵野智史

衆議院選挙中のツイッター上の「つぶやき」をすべて「ツリーマップ」化してみれば……。
「新潮45」,2013年2月号,64-68(2013)
(*)ソーシャル・メディアなどに流れる大量データの構造を可視化する試みが盛んだ.ビッグデータ・アナリティックスに関連して,この種の紹介記事が増えている.バックグラウンドで,データ・マイニングやテキスト・マイニングに関連の技法が使われているようだ.過去にはさまざまな類似のツールもあったが,たとえばコホーネン・マップとかクラスター化のグラフツールなど,扱う情報量が増えことで,アルゴリズム的な改良もあるのだろうか.次の記事「ネット情報の複雑な関係…」にも,こうした可視化の関連サイトの紹介もある.

ネット情報の複雑な関係を明らかにする可視化ツール 橋下大也

「ジャーナリズム」,2013年1月号,62-63.(2013)

日本語に関する十二章 工藤力

―詫びる?詫びない?日本人,和泉選書.
書評記事「読書人」,2013年1月25日号.(2013)
(*)本書について「読書人」(2013年1月25日号に“ほんのちょっとした「気づかい」,絶対語感が見出す独自の問題点”との書評記事がある(書評は乾善彦氏).

インフルエンザは「かかる」、風邪はなぜ「ひく」? 川鍋直彦

日経電子版記事 ことばオンライン
日本経済新聞,2013年01月15日.(2013)

電脳三面記事 蛭゛芸子

ネットで聞く人答える人
WiLL,2013年1月号,(2013)
(*)いわゆる,インターネットの「なんとか知恵袋」の問いかけサイト/機能のリスクの指摘.「便利で恐ろしい時代」「記者も取材要請を行っている」など,馬鹿なアクションの指摘も(そのとおりだが).